急激な変化が及ぼす心臓への負担

寒い冬も健康で過ごすために

寒い季節、部屋の温度差にひそむ危険性

年を重ねてくると温度差を感じにくくなったり寒さに対する反応が遅くなって来ます。ですから寒さを感じていなくても体はすっかり冷えてしまっている事があります。一般的な住宅の主要生活スペースの温度は20~24℃が一般的だと言われています。寒くなると部屋にはストーブやエアコンで暖房をしますが、廊下は暖房を入れていない家がほどんどではないでしょうか。例えば、冬では廊下は暖房していませんから、5℃位でしょうか。部屋との温度差は15~20℃近くもあります。こんなときは、血圧が上昇しているのです。血圧の急激な上昇、そのあとの急激な低下は、心臓に大きな負担を与え、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、脳出血などを引き起こす恐れがあります。

浴室・トイレに潜む危険

住まいの中で、人間が最も無防備になり弱い状態におかれる時は裸になっている時です。特に、浴室やトイレ等のサニタリーゾーンは、人間にとって最も重要な場所であるにもかかわらず、過去の日本の住宅建築の常識からは北向きの最も条件の悪い場所に造られているため、サニタリーゾーンは玄関等と並んで最も寒い場所です。従来の住宅ではリビング等と比べると、ほとんどの家庭で5~10℃位、寒冷地では実に15℃以上もの温度差がありました。この温度差がヒートショックとなり、脳卒中・心臓病・風邪などの発症原因になります。

浴槽には飛び込まないで

入浴のため暖房のない脱衣所で急に裸になり浴室に飛び込むと皮膚体感上の温度差は、軽く10℃以上だといわれます。居室から5℃低い脱衣所で裸になると、血圧は急速に10mmHg近く上がってしまいます。24~25℃の状況から、実験で急に5℃の人工寒冷室に10分間入った結果では、男子で最高15mmHgも血圧が上昇しています。若く健康な人ならともかく、老人や乳幼児にとっては耐えられない血圧変化です。寒いからといって、急いで熱い浴槽に飛び込む事は止めましょう。血圧をさらに上昇させますから、大変な事になってしまいます。最近は浴室暖房を入れている住まいも増えつつありますが廊下、浴室、トイレの温度差を少なくする工夫が必要でしょう。